花子とアン第117回 歩、逝く 外は雨
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夜
氷枕を作る英治。
熱の下がらない歩。
お医者様が来診します。
「先生、歩は?」
「残念ながら、疫痢の可能性が高い」
「疫痢?」
「そんな、何とかしてやってください」
「先生、歩を助けてください。お願いします、お願いします!」
当時、疫痢は多くの子供が命を落とす、最も怖い病気。
歩の治療が続きます。
深夜
目を見開く歩。
「まあ!やっと気持ちよくなったのね。歩のお目めのなんて綺麗なこと。こんなに高いお熱が出たのに、ちっとも目が曇らないのね」
それは高熱により脳症を起こした、疫痢の致命的な症状、、、
あの大きな黒い目が恐ろしい前兆であることを、花子は知りません。
花子は歩にお湯を飲ませます。
目を閉じる歩。
歩を呼び続ける花子。
「もうお時間がないので、抱いてあげてください」
花子は信じられません。
歩を抱き上げる花子。
「お母ちゃま」
「何?歩ちゃん」
「僕が『お母ちゃま』といったら、『はい』ってお返事するんだよ」
「お返事しますとも」
「お母ちゃま」
「はい」
「お母ちゃま」
「はい、、、歩ちゃん?お母ちゃまの返事、聞こえないの?」
「お母ちゃま、、、ちゃま、、、」
「はい、はい!」
...
「歩ちゃん、何?なんか言って、歩ちゃん!」
もう歩は答えません。
歩をきつく抱きしめます。
その日の明け方、歩は、、、
早朝、宮本家
宮本家に電報が届きます。
電報を読む蓮子。
「アユム ケサ エキリデ シス」
村岡家
「花子さん、蓮子さんが来て下さったよ」
「はなちゃん、、、」
「蓮さま、、、」
手を合わせる蓮子。
「歩!」
泣き崩れる花子。
蓮子は花子を抱きしめます。
玄関
原稿を取りに来た梶原に英治が対応します
「申し訳ありませんが、翻訳の締め切りは送らせていただけないでしょうか?当分仕事は手につかないと思いますので」
「いいや、翻訳のことは心配しないでくれと、花子さんに伝えてくれ」
英治を励ます梶原。
夜
(回想)
「こっちがママアのダアリング
こっちがパパアのダアリング
パパア、ママアのダアリング
パパア、ママアのダアリング
こっちがママアのダアリング
虹が出たよ!」
外は雨。
歩の傍らで疲れ果てて眠る花子。
あすよりの
淋しき胸を 思ひやる
心に悲し 夜の雨の音
さようなら。
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