花子とアン第156回(最終回) 日本中にアンの腹心の友ができますように
居間
「敗戦後、私は筆を折っていたのをご存知?」
「ええ、、、」
「何を書くべきかわからなくなってしまったの。
7年間も、宇田川満代はがらんどうだった。
その私が、また書けるような気がするの、、、
ありがとう」
「宇田川先生、、、」
「あなたじゃなくて『赤毛のアン』にお礼を言ったのよ」
席を立つ宇田川先生。
「あっ、今お茶を」
宇田川先生の忘れた「赤毛のアン」を持ち後を追う花子。
花子とアン第155回 「赤毛のアン」がついに出版! しかし宇田川先生が、、、
書斎
花子は早速 ANNE OF GREEN GABLES の推敲を始めました。
コーヒーを持ってきた英治に花子が聞きます。
「ねえ、英治さん、カモメってどんな風に飛ぶと思う?」
「カモメ?」
花子は翻訳に迷っているようです。
「うーん、飛んでカモメって、漂ってるように見えるよね。
こう、海の上を、スーッと、、、」
「それだわ!スーッと、、、
水の上にスーッとおりてきて、、、」