1944年(昭和19年)9月
学校から帰って来た美里と直子は顔がまっ黒です。
どうやら農家の手伝いをしてきたようです。
笑顔の直子ちゃん。
しかし美里ちゃんはなぜか暗い表情です。
お母、リンさん、お父が畑から帰って来ます。
「グッドアフタヌーン、美里!直子!」
「グッドアフタヌーン、お爺やん!」
「お父、今は英語は控えた方がいいと思うの」
英語を使うことを注意する花子。そしてリンさん。
さらさら従う気のないお父。
「そんなこん言ってちゃ、ほのうち石投げられても知らんよ」
表情の曇る美里。
「投げてえ奴は、石でもなんでも投げればいいだ」
「うちは石を投げられて、窓ガラスが割れました」
美里ちゃんが泣きながら言います。
花子は翻訳の仕事のせいで美里と直子に怖い思いをさせてしまったことを話します。
数日後
花子は東京へ戻ることに。
米と味噌を沢山持たせせるお母。
お父は藁の下から葡萄酒を持ち出し花子に渡します。
直子は友達と一緒に遊びに行きます。
しかし美里は暗い表情。
「お母様、私も一緒に東京に帰ってはダメ?」
真剣な表情の美里。
しかし花子は一人で東京へ帰っていきます。
村岡家
花子は、英治、もも、旭と一緒に夕食をとっています。
顔の赤い花子。
「ちょっと先に休ませてもらうわ」
席を立つ花子、突然倒れます。
「すごい熱じゃないか!」
夜
「ジフテリアに感染してますな」
医者に花子を隔離するよう言われる英治。
ジフテリアは一般的には子供が良くかかる感染症で、高熱と咽喉の痛みがあり、呼吸困難を引き起こすそうです。
4週間から6週間の間に心臓麻痺や神経麻痺に照って死亡することもあるそで、その割合は10人に1人だそうです。(アンのゆりかご―村岡花子の生涯 より)
甲府
はなが病気になったことを知るお父とお母。
「お母様、ご病気なの?」
花子を心配する美里。
夜
花子に手紙を書く美里。
寝室
美里の手紙を読む花子。
花子は美里の元気な様子に安心します。
しかし、、、
甲府
美里が泣いています。
「美里ちゃん、ずっと学校になじめんみてえで、、、
今日も東京もんてこんで、からかわれたらしくて、
校庭の隅で泣いてたです」
お母は優しく美里を抱きしめます。
村岡家
おかゆを持ってくる英治。
食事を花子に渡すとすぐ障子を閉めます。
そしてお盆には手紙が、、、
「愛しい花子さん、一つ屋根の下にいながら、君に会えないとは、、、
僕らを遮る障子が憎い」
微笑む花子。
1944年(昭和19年)11月
2か月後、花子はだいぶ回復したようです。
(空襲警報の音)
「お姉やん、逃げよう!」
防空壕に向かう花子。
対空砲火の中、空には無数のB29が、、、
「お姉やん、早く」
花子とももは防空壕に隠れます。
激しい空襲に防空壕の中でで震える花子ともも。
しばらくして、、、
防空壕から出てくる花子ともも。
空には真っ黒い煙が、、、
二人はその煙を見つめます。
いよいよ東京にも、、、
それでは今日はこの辺で、
ごきげんよう、さようなら。